繭型のベース部とベルト部のスムーズなつながりが特長のC案スタイルに馬蹄形のスタンダードな開閉機構を併せ持つアイデアを更に3案提案しました。
そしてC案の遊びアイデアとしてファスナーを意匠に取り込んだアイデアも提示しましたので、オマケ的にもう少しだけファスナーアイデアを展開したところ...
『色々迷いましたが決めました!ファスナー縦巻き案で!』
一瞬、『へっ?』って思いました。なんせ本命ではない、超ダークホース案が急浮上です。これには正直、焦りましたw なんせ賑やかしアイデアですから、まともな構造計画を考えられたものではありません。大慌てで構造計画を立て最終意匠提案へ進めます。もちろんオーナー様には冷静を装いw『出来ないものは提案しません』と大見得を切ります(爆) もちろんある程度の見込みを見ながらアイデアは出しますから時間は必要でも必ず物になる自信はありました。(相変わらず裏付的根拠は全くありませんがw)
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■STEP03 (完成予想図確認→合意) |
前回のステップから少し時間を必要としましたが、最終意匠提案ステップです。ベルトの長さ修正程度で合意に至り、製作の方に入りました。※下の画像は1回目の“完成予想図と部位解説図”

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■STEP04-1 (DATA製作) |
DATA製作自体はそれ程問題はありません。繭型の半円形とベルトの平面へ繋がる面をしつこく繰り返しトライ。納得いく面質に仕上げていきました。 |
■STEP04-2 (木型製作) |
最初の山場、木型製作です。今回の作品はLEE'S RODUCT至上、最も厚みのある作品となりましたので機械の限界を知る事ができました。
機械の寸法では厚さ40mmまで入りますが、ミル(ドリル)やチャックの形状を考えると、型の厚み30mmが限界です。早くももう一回り大きい機械が欲しくなってくる今日この頃です。今回は型紙合わせて計15点の製作となりました。 左写真はオス型、1発目の荒削りが完了したところ
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■STEP05 (製作経過) |
今回はまず全体の形状が上手く出せるのかどうかのトライに始まり、ファスナーをどう(正確な位置に)取り付けるか?といった所で試行錯誤を繰り返しました。木型が最高の厚みという事はすなわち絞られる革もこれまでとは比べ物にならないほど変形させなければならないしんどさもあり、本当に自分で言うのもなんですが毎回毎回チャレンジングな事をやってると思います。だから面白いんですけどね。 |
絞りながら、出来る皺を何処で逃がすか検討しています。こういう作業を今回は計4回、5回目でやっと本番品を作る事が出来ました。 |
最初は単純に繭のオス型を作ればベルトへの平面部へスムーズに面が出来上がるかな?と思っていたのですが上手く行かず、この段階でもう一度DATAから作り直し。結果、ベルトへ繋ぐ面は強制的に力を加え面を仕上げています。 |
木型製作、絞り、と大きな山を一つ乗越えたのでいよいよ次の山、『ファスナー取り付け』に入ります。 写真はほぼ材料出揃いの図、皮革パーツは4点(厳密に言うと6点)と以外と少なめに推移しました。この時点でどうやってファスナーを取り付けるかは未定、色々思い、巡り、悩み中... |
悩みぬいた結果、歪んだ面にファスナーをしっかりと水平に取り付ける為にはゲージが必要と判断し、新たにDATAをおこして木型にて削りだしました。このゲージをしっかりあてる事により、ファスナーを確実な位置で固定する事が出来ます。 |
ゲージで固定した後、ファスナーと革ケースは両面テープで固定されてるだけですので、仮縫い(ベージュの糸)でしっかり留めておき、本縫いをしながら仮糸を解いていきます。そうする事で、間違いない位置にファスナーを配置します。ちなみにファスナーを配置する時は上下合わさった状態で固定させ、縫う時に上下それぞれ分割させています。 |
ファスナー取り付け完了。上下を合わせてスライド動作も問題なし、これで問題点は解決しましたので後は、細かい仕上げとなります。 |
■STEP-06 (完成) |
今回は色んなシーンで非常にチャレンジャブルな一品となりましたw 恐らくこういう作品、そうはないと思います。ただ、若干使い勝手が心配ですが...w オーナー様はライダーという事で旅先でもきっと注目度は高いアイテムになると自負しています。
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