■ORDERその7 K社用オリジナルデザインキーカバー


K社キーカバー完成写真革素材は限定の栃木レザー社ヌメ革レッドと馬ヌメ黒革を表裏で使用、金具はシルバーメッキ、糸は麻糸(エスコード)を自家染めしたオレンジ(少し濃い目)です。
キーホールを中心としたサークル形状を軸として展開、装着時の構造上どうしても両サイドにハトメを打つ事が出来ません。ですがそれを逆手に片側だけカシメを打つ事でさらにアンシンメトリーを強調したデザインを成立させました。意匠的にはかなり冒険をした大胆なデザインなので万人受けではないでしょうが、たった一人が気に入っていただければそれで良いのです。それこそがフルオーダーの醍醐味でしょう。そして今回よりネーム入れオプションも出来るように準備しました。オリジナル作品のTOPページに詳細を記載しておきますのでご参考まで。

■制作期間:約1.5ヶ月

■制作費(今後予測):¥14,000

K社キーカバー完成写真 K社キーカバー完成写真

■STEP01 (オーダー/受理)
ポンチ絵K社の中小型向けの平板キーに被せるカバーをご依頼頂きました。こちらのオーナーも実はBuell繋がりで初期のLEE'S RODUCTからお付き合い頂いてる方からの依頼です。 打合せを当方の近所にあるライダーズカフェ『カフェ オレンジ』で行いました。当初から打合せ目的でしたのでノギスやカメラなど用意周到で向かいますw

※下の画像は、打合せ現場で控えたメモ
メモ

■STEP02 (アイデア展開)
ポンチ絵いつものようにラフですが、ポンチ絵をしたためます。
メールにてアイデアの方向性を4つ提示させて頂きました。詳細は画像クリックで読んでいただけると思いますのでここでは割愛します。この中で基本をC案とし、次の作業に進めます。

■STEP03 (完成予想図での意匠選択→決定)
完成予想図実はC案はアイデア展開段階で当方の1番お勧め案でしたので
(あからさまには申し上げていませんがw)
俄然調子が乗りますw本来は1案に絞ってご提案、承認というステップを踏むのですが、ここはもう少し冒険した意匠を提案してみたくなりました。そこで、間違いない安定した意匠案Aと当方のお勧め意匠案Bの2案を最終レンダ状態で提案し、チョイス頂くステップを踏みました。結果はオーナー様もぶれなくB案を選択頂き(というか説明文も含め誘導バリバリですが、、、w)製作にも力が入ります。(いや、もちろんどの作品にも全力投球で臨ませてもらってますw)
オーダー頂いた時点で仕様は革:オイルヌメ赤と馬黒/糸:シルバー/金具:シルバーメッキというのは決定事項でしたので、A,B案それぞれに表裏の仕様で描かせて貰いました。
■STEP04-1 (DATA製作→木型製作)
DATA今回のDATAは平板物ですから3DCADまでは使用しません。2DCADで十分ですので当方はフリーソフトの“JW-CAD”を使用しています。このソフト、フリーだからといって侮り難し!Ilustratorでは簡単につなげられないR接続や線のカット、平行線製作など有償のソフトよりも便利な機能満載です。この後はNCVC(これもフリーソフト)というCAM化するソフトを経由してNCにて木型切削です。

■STEP04-2 (木型/型紙)
木型削り出した木型(オス/メス)型の段差が2mm以内であればプラバンとMDF材のハイブリッドでメス型を形成します。キー穴は先に開けてしまい位置ズレが起きないようにピンをたてガイドの役目を果たさせます。手前の薄いMDF材はネーム入れの為のガイドです。同じ位置にピン穴を入れて圧着時にずれないよう配慮します。

■STEP05 (製作経過)
素材今回、初のネーム入れトライです。当初は型をアルミで製作するつもりでしたが、加工時間半減を目指し、樹脂にて製作しました。

素材A当初、樹脂刻印で上手く入らなかったらアルミで作り直そうと考えましたが思った以上の結果に満足。今後はしばらく樹脂刻印で作業し、耐久性などで問題があればアルミで刻印製作します。

■STEP-06 (完成)
完成デザイン的にもLEE'S RODUCTのカラーが色濃く出た、かなり個性的なキーカバーの完成です。こういう本当に小さいものでも、こだわりを持って作ればオリジナリティ溢れる作品になります。ネーム加工もバッチリ決まりましたので、今後はサービスオプションとして展開していきます。
完成 完成 完成


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