■STEP01 (オーダー/受理/アイデア展開/打ち合わせ) |
オーナー様から『取り付ける穴が割れてしまって、キーホルダが装着できなくなりました。カバーに通し穴をつけて作ってもらえませんか?』というご依頼。 ディーラーで修理を頼むと丸ごと交換らしく、1万円程するのだとか...
で、この時点で既に構想が出てきまして意匠の方向性は決めてました。 いつもこういう感じで意匠が浮かべばいいのですが...(笑)
※写真はオーナー様がご依頼された時点で送ってこらっれたもの |
■STEP02 (キー本体への加工処理) |
さて、思いついた意匠を実現する為には、先ず本体のキーを加工するという荒業を完了しなければなりません。革工房の領域を越える瞬間です(笑) 作業工程はまだ序盤なのでしっかりとした完成予想図を描くわけにもいかず、失礼ながらポンチ絵で説明させていただき了解を頂きました。 オーナー様も当工房のH/Pを見て気に入っていただいての発注だったようで、 『好きなようにやって下さい』と全面的にお任せいただけました。
やってしまうからには責任重大なのですが、今回の意匠は確信がありましたので(根拠は無いですが...)オーナー様の了解も得、切削作業を実行しました。
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■STEP03 (完成予想図確認→合意) |
左の画像は最終の『完成予想図』 当初の選択は、革:黒、糸:黒、金具アンティークというご依頼でしたが、出来上がったものがあまりにも男性的過ぎたので(オーナー様は女性です)こちらから糸に色をいれてみてはどうでしょう?と提案させて頂きました。 それからこれはこちらのミスで、金具はアンティークという依頼を受けていたにもかかわらず、シルバーメッキのイメージで書き上げてしまいました。もちろんこのミスは最終的に修正しましたが、当方結構思い込んで突き進む傾向がありますので、なんか違うけど?って思ったら遠慮なく言って下さい...(笑)※下の画像は、最初に依頼頂いた黒ずくめVer
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■STEP04-1 (木型製作→革絞り作業) |
今回の木型製作は全てCADにて設計、CNCにて切削を行いました。ボタン表現として溝堀用の型も平行して製作。左の画像はRhinoという3DCADソフトの画面です。今回は完成までキー本体をお預かりする事ができたので、じっくりと計測(主にノギスを使ったアナログな計測ですw)、木型修正ができたのでさらに精度を上げる事ができました。※下の画像は、Rhinoの次のステップにあたるcut3DというCAMソフト
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■STEP04-2 (木型/型紙) |
今回製作するために製作した木型、型紙一式です。全てDATA化し、CNC切削で作成されています。ボタン溝表現用の型(写真右上の小さい白いブロック)は、POM材というやや硬質な樹脂を使用しています。アルミよりもはるかに切削しやすく、ある程度の硬度もあるので、1回きりの押印等にも応用が利きそうです。型紙は紙ではなく、0.5mmのプラ板を使用しています。 |
■STEP05 (製作経過) |
今回は短期(依頼頂いてから1ヶ月待って頂きましたが...)製作、2週間ほどで完成してますので、経過記録はこの1枚だけです... 革はPITヌメ(牛2mm厚)を使用。
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■STEP-06 (完成) |
今回は+αとしましてはキーホルダをおつけしました。(っていってもほとんど標準装備みたいなものですが...)当H/Pのオープニングキャンペーンで総額の半額という事でどうかご勘弁を...w
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